「農家になった経緯」
実家が米の兼業農家であり、幼いころから農業が身近にありました。
農業に携わる仕事をしている内に、次第に自分でも農業をしたいという思いが強くなり、平成27年から白ネギ栽培を始めました。農業のやり方は無限大、自分次第で良くもなれば悪くもなるというところに魅力を感じました。「農業は甘くない」「昨今、厳しい農業情勢」とみんな口を揃えて言いますが、それはどの業種も同じでは?と思っており、要は本気で「やるか」「やらないか」、もっと端的に言えば「好きか」「嫌いか」が農業を続けていく上で大切なことだと思っております。私は農業が大好きであり、どんな仕事よりも尊く、誇れる仕事だと思っております。現在は兼業農家ですが、近いうちに専業農家になるべく奮闘中です。

「生産物、地域の紹介」
手取川扇状地の肥沃な土壌や霊峰白山の恵みを受け、野菜作りをしております。堆肥として馬糞を投入し、より良い野菜作りに努力しております。長ネギは慣行栽培ですが減農薬に努力、親戚や近所の方からも「甘みがあっておいしい」「焼くとトロっとしている」など評判で、これも白山の恵みのおかげだと思っております。
ズッキーニなどの野菜は農薬を使用せず、馬糞、魚粉、もみがら、米ぬかを使用した有機栽培に取り組んでおります。また、硝酸態窒素にも着目し、より健全な野菜作りを目指しております。徐々に多品目に取り組み野菜セットとして販売していけたらと思っております。また、石川県の伝統食品である「かぶら寿司」を十数年前まで祖父母が生産、販売しておりました。いずれは復活させ伝統の味を守っていきたいと思っております。

「農業への想い」
私は農業界に新風を巻き起こしたり、農業界を変える力はありません。ですが私自身を変えることはできます。農業の良さや尊さを知ってもらいたい。私がそう周りに発信していくことで、少しずつ周りが変化し、農業の素晴らしさが広がっていけばいいなと思っております。いいえ、もっと単純に、私自身が農業を通して幸せになりたい。「人を幸せにすることができる人は、まず自分が幸せでなければならない」という想いを胸に、私から幸せの連鎖を生んでいきたい。農業にはその可能性が十分にあると確信しております。「農業=幸せ」とは必ずしもならないと思います。ですが「おいしいものを食べる(肉、野菜、魚介類等)=幸せ」というのはほぼほぼその通りだと思います。おいしい野菜を皆様にお届けし、小さくてもいいから幸せを感じていただければと思っております。より安心、安全でおいしい野菜作りを心掛け、日々精進して参ります。

「兼業農家奮闘記」
何分、兼業農家ですので、作業の時間が限られております。17:30頃に仕事が終わって、畑へ立つのは18:00頃・・・。その中で栽培管理や収穫を行っております。長ネギの収穫時期は日没が早く、明るいうちに収穫は不可能です。早朝収穫するか、夜に懐中電灯で照らしながら収穫しています(会議等で遅くなったとき、どうしても今収穫したいと思い、夜9時頃から収穫をしました)。大変ではありますが、辛いと思ったことは一度もありません。そんなことは皆当たり前にしていること。むしろ夜に収穫するのはいつもより少しテンションがあがります(笑)不審者と思われたら困りますが(^^;基本的には夜に出荷調整しています。
畑に行くことで仕事の疲れやストレスが吹き飛びます。畑は癒しの地です。